大動脈弁狭窄症の治療において、治療を受けるだけでなく、TAVI治療後に患者さん自身による日常生活における健康管理がとても重要です。 術後も継続して健やかに過ごしていただくために、術後の生活で心がけることのポイントをまとめました。
日常生活で心がけること
健康な生活を送り、体の異変に早めに気が付くために、体重測定、血圧・脈拍測定は毎日行い、異常があったらすぐ医師に相談しましょう。
体重の変化がないか確認しましょう
体重は毎日決まった時間に量るようにしましょう。体重が2~3kg増えてきたら定期検査の前に、主治医に相談しましょう。
血圧・脈拍数がいつもと変わりないか確認しましょう
血圧・脈拍は毎日決まった時間に、 同じ条件で測るようにしましょう。高血圧は、心不全の原因のひとつです。異常を感じたら医師に相談しましょう。
減塩と節酒を心がけましょう
栄養を考えたバランスの良い食事を摂りましょう。特に、塩分とアルコールの摂りすぎは心臓に負担をかけますので、一日の塩分摂取量は6g未満を目標にしましょう。
また、サプリメントの摂取には注意が必要です。特にカルシウムは 人工弁の耐久性を弱める可能性があるとされているので、医師に相談しましょう。
感染症を予防しましょう
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどに罹ると、心臓に負担がかかる可能性があるので、手洗い、消毒、マスクなどで感染予防をしましょう。
自分のからだに合った活動を心がけましょう
適度な運動は、心臓の負担を軽減しライフスタイルを維持するためにも重要です。しかし、術後は筋力が落ちていますので、転びやすいこともあります。徐々に運動量をあげていくようにしましょう。新たなスポーツを始める際は、危険のないように医師に相談しましょう。
旅行など、日常と異なった生活サイクルになる場合は、いつもどおりの食事、運動、睡眠を心がけるとともに、薬の飲み忘れなどがないように準備しましょう。
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このサイトは、大動脈弁狭窄症と診断され、TAVIを検討されている、もしくは受けられた患者さんと、ご家族を対象としています。掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づいており、特定の手技等を推奨するものではありません。ご自身の診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。