鉛筆ほどの太さに折りたたまれた生体弁を装着したカテーテルを、大ももの付け根の1cm弱の小さな穴から大腿動脈に入れて、心臓まで運びます。
TAVIとは
TAVIは、重症以上の大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療で、2013年10月より公的医療保険で手術可能となりました。
開胸することなく、また心臓を止めることなく、太ももの付け根などの血管からカテーテル(細い管)を使って人工弁(生体弁)を患者さんの心臓まで運び、留置する手術です。傷口が小さく、人工心肺を使用しなくて済むことから、体への負担が少なく入院期間も短い1のが特徴です。
TAVIは、麻酔をかけて行われますので痛みはほとんど感じません。術後、カテーテルを挿入した太ももの付け根に不快感があったりします。また、全身麻酔の場合は術後にのどに違和感をおぼえたりすることがあります。これらは数日から1週間でおさまることが多いです。
1:個々の患者さんの状態や施設によって異なります。
カテーテルを挿入する方法
多くの場合は、太ももの付け根の血管から弁を装着したカテーテルを挿入する「経大腿アプローチ(TF)」で行われますが、医師が患者さんの状態に適したアプローチ方法を選択します。
経大腿アプローチの例
生体弁が大動脈弁の位置に到達したらバルーン(ふうせん)を膨 らませ、生体弁を広げ、留置します。
生体弁を留置した後は、カテーテルを抜き取ります。
生体弁は留置された直後から、患者さんの新たな弁として機能します。
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このサイトは、大動脈弁狭窄症と診断され、TAVIを検討されている、もしくは受けられた患者さんと、ご家族を対象としています。掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づいており、特定の手技等を推奨するものではありません。ご自身の診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。