治療を受けたことを忘れてしまうくらい、       毎日普段通りの生活をしています。

ハートチームで、年齢や体力的な面を総合的に検討して、
TAVIによる治療へ。

新しい治療TAVI

ps01_image_07TAVIの適用については、年齢なども考慮されたのでしようか?

高山先生 そうですね。手術そのものはできると思うのですが手術後の回復が問題で、個人差はありますが一般的に80歳を超えてくると少しのことで肺炎になってしまったりして、そうなると今度は足腰の筋肉が弱まり、元のように歩けなくなってしまうこともありますので、慎重な判断が必要です。松本さんの場合も、当院内のハートチーム(*)で、松本さんの年齢や体力的な面などを総合的に検討し、最終的にTAVIによる治療を勧めることにしました。

初めてTAVIという治療法を聞いたときには、どのように感じましたか?

松本みつこさん へぇ、そんな治療法があるのか、という感じです。でも胸を大きく切らずにすむのだったら、少しでも長生きした方がいいかな、と。そのころは本当に苦しかったですから。

TAVIという治療に対する不安はありましたか?

松本みつこさん 先生から事前にいろいろと説明をしていただいたので、あまり不安はなかったです。リスクの話も聞いたけれど、あまり心配しないでお任せしようかなって。

松本辰雄さん 私は心配していましたね。ただ、治療を受けることに迷いはありませんでした。

桃原先生 TAVIはまだ治験中だったということもあり、結構厳しい話もしましたから、年齢のことも含めご本人やご家族は相当不安だったと思いますよ。さらにTAVIは新しい治療なので、中程度のリスクがあるという側面あるから、相当心配したのではないかと思うのです。ただ、ご本人は体調が治療前の1〜2年間で非常に悪く、苦しい状態になっていて、普通にしゃべっているだけでも息切れするようになってしまった。それを考えると治療を乗り切ろうと思ったと、この間もおっしゃっていたので、多分そういったこともきっかけになったのではないかと僕は思っているのですけどね。

本当に辛い状態だったのですね。実際の治療当日はいかがでしたか?

松本辰雄さん カテーテル(TAVI)なら数時間で終わると聞いていたのですが、胸を切るとなったら何時間もかかると言われて。それで待っていたら高山先生が飛んできてね、胸を切らずにすむんだって言うから、わーっと、夢を見ているようでしたね。

松本みつ子さん 私は全然わからなくて。

高山先生 全身麻酔で寝ていましたからね。

松本みつ子さん 麻酔が覚めてからも、治療したかもわからないくらいでした。あまり痛くもなかったですし。本当に治療をしたのかな、というくらい。

松本辰雄さん 土日を挟んで、10日くらいで退院しました。

ps1_img_04

元気になりたいという気持ち

TAVIの治療を受けたら、以前のように元気になれる、と期待していましたか?

松本みつ子さん 実は全部以前のように(元気に)なるとは思っていませんでした。ただ実際に治療を受けてみたら全部元のように戻って。かえって前よりも元気なくらいになりました。

松本辰雄さん 実は病院を退院してね、次の日から普通に食事の用意から何から、家事を全部やっていたんですよ。布団の上げ下げまで。私は何も手伝わなかったの(笑)。

松本みつ子さん 退院して間もなくしてから、孫が子供を産んで、生まれたばかりの子供を連れて家に来たりもして面倒をみていました。

すぐに忙しい毎日に戻られたのですね。リハビリの様子はいかがでしたか?

松本みつ子さん 最初の1ヶ月くらいは、(榊原記念病院の)リハビリセンターに通いました。自転車こぎや、いろんなことをして。その後は半年くらい週に2回程度通いました。足なんかはリハビリで力がついてきたという感じがして、自転車もだんだんと、かなり楽にこげるようになりましたね。家にも同じような自転車の機械を買ったのですよ。今はあまりやらなくなってしまいましたけど(笑)。

桃原先生 僕らも松本さんみたいに、積極的に治療を受けたいという人には応えないといけないと思っています。ですから、患者さんの元の生活は大事ですね。どれくらい楽しくしていたとか、仲良くしていたとか。松本さんは最初から元気になりたいという気持ちがあって、僕にも旅行したいとか言っていたので、その気持ちも手伝って治療が成功したのでしょう。とても良かったと思っています。

高山先生 こういう治療がありますよ、と紹介しても、中にはあきらめてしまう患者さんもいるのです。もったいないですよね。患者さんがどのくらい前向きになってくれるか、というのは大きいです。

 

*TAVIは、カテーテル治療専門医(主に循環器内科)、心臓血管外科医、麻酔科医、心エコー医および看護師、理学療法士、放射線技師、臨床工学技士などのコメディカルが各専門分野のノウハウを結集し、一人ひとりの患者さんにとって最適な治療法を検討、選択することによってはじめて可能となる。この専門家集団を「ハートチーム」と呼ぶ。

ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法情報を提供する目的で作成されたものであり、 特定の手技等を推進するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

登場者プロフィール

  • 患者さん

    松本 みつ子さん
    (84歳)

  • ご主人

    松本 辰雄さん

  • 監修

    高山 守正先生
    榊原記念病院
    副院長・循環器内科部長
    1977年 日本医科大学卒業
    1994年
    日本医科大学附属病院
    集中治療室講師

    2007年
    榊原記念病院 循環器内科部長

    2009年
    榊原記念病院
    副院長・循環器内科部長

  • 監修

    桃原 哲也先生
    榊原記念病院
    循環器内科部長
    1989年 久留米大学医学部卒業
    1989年
    東京女子医科大学
    日本心臓血圧研究所 循環器内科

    1996年
    榊原記念病院 循環器内科医長

    2005年
    榊原記念病院 循環器内科副部長

その他のストーリー

ここから先は、エドワーズライフサイエンス株式会社が運営しているホームページから離れ、 別のホームページに移動します。


はい いいえ