先生とバルブコーディネーターの支えで、                      不安が解消されました。

ずっと清掃の仕事をしてこられたAさん。体を動かす仕事のため、作業中に息切れをしたり、つらく感じることもありましたが、持病のぜんそくの症状がひどくなったためだと思っていたそうです。しかし、健康診断をきっかけに腎臓に腫瘍が見つかり、その手術に備えるための検査をした際に、重症の大動脈弁狭窄症であることが判明しました。まず心臓の治療をする必要があったことから、2015年5月にTAVI(経カテーテル大動脈弁治療)を受けられました。その際の貴重なお話をうかがいました。(インタビュー実施:2016年4月)

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息切れするのは、ぜんそくが原因だと思っていた

大動脈弁狭窄症と診断されるまでは、どのような生活を送られていましたか?

Aさん 清掃の仕事をして、毎日働いていました。

田邉先生 お仕事中に息が切れることもあったとおっしゃっていましたね。

Aさん そのときはぜんそくがひどかったんです。ぜんそくと高血圧があるので、年中かかりつけの病院に行ってました。

それまで特に苦しいと感じたことなどはなかったのですか?

Aさん 歩くときにドキドキしたり、ちょっと息苦しかったりしたことはありますけど、ほかには何もなかったです。しんどいから仕事を休む、というほどでもなかったです。

息子さん 入院するような体調の変化は、ここ1、2年ですね。

Aさん 一昨年(2014年)の10月に夫が亡くなったんですけど、それまでずっと働きながら介護をしていたので、その疲れがどっと出たのかと思いました。

田邉先生 息切れや動悸は、ぜんそくのせいだと思われていたのかもしれないですね。Aさんのように長い間ぜんそくの症状があると、多少息苦しくてもぜんそくのせいだと思われて、心臓の症状に気づきにくいということはあると思います。

健康診断をきっかけに判明した病気

大動脈弁狭窄症と診断されたきっかけは何だったのでしょうか。

Aさん ほぼ毎年、地元のかかりつけの病院で健康診断を受けていて、去年(2015年) も行ったんです。そうしたら、腎臓に問題があるからすぐ検査をして、と別の総合病院の泌尿器科を紹介されて、その日のうちに行きました。

田邉先生 Aさんは、その総合病院の泌尿器科での検査で、腎臓に腫瘍があると分かりました。命にかかわる状態で、すぐにも手術が必要だったのですが、その手術のために事前の検査をしたところ、重症の大動脈弁狭窄症があることが分かったんです。腎臓の手術を行うために、先に心臓の手術を行う必要があり、その総合病院の循環器内科から当院に紹介されていらっしゃいました。外来を初めて受診されたのが2015年5月25日、その2日後の27日に入院していただきました。バルブコーディネーター*1である石原さんにも、外来の初診のときからついてもらいました。

石原さん 外来の初診時には、付き添いでいらした息子さんがTAVIのことを大分調べておいででしたね。田邉先生が概要を説明された後、私が入院のことや、TAVIも含めた治療について説明させていただいたのですが、とて もスムーズに進めさせていただくことができました。

息子さん 大動脈弁狭窄症と診断された総合病院で、紹介先として田邉先生のお名前をうかがっていたんです。どんな先生なんだろうと調べてみたら、TAVI をしている先生だとネットに出ていたものですから、TAVIについても調べていたんです。

石原さん でも、Aさんご本人は、とても不安そうな顔をされていましたね。

Aさん パニックになっていました。

息子さん もともとは腎臓の手術が必要だと言われていて、心臓の手術が必要になるとは思っていなかったのに、「先に心臓の手術を」と言われましたからね。

腎臓の腫瘍の手術よりも先に大動脈弁狭窄症の手術をすることになったのはどうしてですか?

田邉先生 心臓を何とかしないと腎臓の手術で麻酔がかけられないので、大動脈弁狭窄症を早急に治療できないか、と紹介元の総合病院から連絡があったんです。今のガイドライン*2では、重症の大動脈弁狭窄症がある場合、心臓以外の手術の前に心臓の治療をしたほうがいい、ということになっているんです。

 

*1 患者さんや患者さん家族に寄り添ってサポートをし、ハートチーム(p2*4参照)と患者さんの間をつないだり、ハートチーム内の連絡の調整を行うなど、TAVIをより円滑に進めるための役割を担う。

 

*2 心臓以外の手術の際に、合併している心臓疾患への対応を示した「非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン(2014年改訂版)」を指す。重症の大動脈弁狭窄症は「非心臓手術における最大のリスクの一つ」であり、「非心臓手術を中止するか大動脈弁治療を先行させることが望ましい」と示されている。

 

※ ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法情報を提供する目的で作成されたものであり、特定の手技等を推奨するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

 

 

ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法情報を提供する目的で作成されたものであり、 特定の手技等を推進するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

登場者プロフィール

  • 患者さん

    Aさん
    (74歳)

  • 監修

    田邉 健吾先生
    三井記念病院
    循環器内科 部長
    1995年 名古屋大学卒業
    2001年 Erasmus 大学附属,
               Erasmus Medical
               Center,
               Thoraxcenter,
               Research Fellow
    2003年 三井記念病院 循環器内科
    2013年 三井記念病院 循環器内科            部長
    現在に至る

  • 監修

    石原 めぐみさん
    三井記念病院
    看護部/
    バルブコーディネーター
    1995年 三井記念病院
        高等看護学院卒業
                三井記念病院 看護部
    現在に至る

その他のストーリー

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